2026.05.11

サウジアラビア、F1中止の決定に不満、10月以降の開催を望む。チーム側は4連戦は拒否


2025年F1サウジアラビアGP スタートシーン
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 中東での戦争により、4月19日にジェッダ・コーニッシュ・サーキットで予定されていた2026年のグランプリが中止となった後も、サウジアラビアは今年のレース開催を諦めていない。バーレーンは、国内にあるアメリカ海軍基地がイランから激しい攻撃を受けていたこともあり、この決定を当然のものとして受け入れたが、サウジアラビアはジェッダ訪問を見送る決定を下したFIAとF1に不満を感じている。

 地元当局は一貫して、戦闘が行われているペルシャ湾よりも紅海に近いジェッダにおいては、グランプリ開催に対する脅威は存在しないと主張してきた。しかし、F1、各チーム、そしてサウジアラビアへ渡航する個人を補償する保険会社が存在しなかったこと、さらに紛争に関与している国でレースを開催することによるイメージ悪化への懸念もあり、イベント中止以外に現実的な選択肢はなかった。

 この決定はチームにとって大きな財政的損失となった。サウジアラビアは年間約1億ドル(約156億円)ともいわれる、すべての開催地の中で最も高額なプロモーター料を支払っているためである。しかし、サウジ側の意向が通れば、その収入が取り戻される可能性がある。というのも、サウジアラビアはF1に対し、今年後半にレースを開催するよう強い圧力をかけているからだ。候補日は10月4日(アゼルバイジャンGPとシンガポールGPの間)か、あるいは12月6日であり、後者の場合はアブダビGPが1週間後にずれ、シーズン最終戦になる。

2025年F1第5戦サウジアラビアGP
2025年F1第5戦サウジアラビアGP(ジェッダ・コーニッシュ・サーキット)

 各チームはすでに、前者の案であれば対応可能だが、後者は受け入れ難いとの立場を明確にしている。なぜなら、ラスベガスとカタールの後にジェッダ、さらにその後にアブダビという4連戦となり、スタッフにとって過度に過酷な日程となるためである。

 それでもサウジ側は、今年中のグランプリ開催を強く求めている。サウジアラビア自動車連盟会長ハーリド・ビン・スルタン・アル=アブドゥッラー・アル=ファイサル王子は、2027年ダカール・ラリーの発表の場で、「現在我々が置かれている状況や、この地域で起きている出来事を無視することはできない。それらは疑問を生じさせた一方で、答えも示している」と述べた。

「サウジアラビアが安定しており、我々の体制が強固で、国境が安全であることはすでに証明されている。我々の焦点は、国民を守り続けること、そして地域の安定に貢献することに置かれている」

「我々はジェッダでF1を開催する準備ができていた。国内の他のあらゆるイベントと同様に、完全に準備は整っていた。開催しないという決定はF1とFIAによるものであり、それを尊重するが、我々の意欲は変わっていない」

「今回の状況は、イベントの開催だけでなく、スポーツそのものが持つ意味に対する我々のコミットメントをむしろ強めた。サウジアラビア王国における日常生活は続いており、スポーツも継続している。国内のスタジアムには毎週、多くのファンが詰めかけており、それは彼らが安全を感じているからであり、スポーツが王国の日常生活の不可欠な一部であり続けているからである」



(GrandPrix.com)

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