2026.03.27

2026年F1日本GP全チームのホイールチェック。マルチメイク復活で個性&工夫が際立つ


2026年F1第3戦日本GP金曜日/レーシングブルズVCARB 03のリヤホイール&ホイールカバー
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 F1技術規則の大幅変更初年度となった2026年。各マニュファクチャラーによる開発競争は車体、パワーユニット(PU)に留まらない。ここではマルチメイク解禁で各チームの個性や工夫が際立つホイール、そしてホイールカバーを見ていく。

 F1は2022年に18インチホイールを導入。同年から4年間ホイールがワンメイクとなり、日本のBBSジャパンが全チームにマグネシウム鍛造ホイールを供給。また、ホイールから生じる乱気流抑制を目的としたホイールカバーも同一のものが供給されていた。ただ、ホイールのワンメイク時代は2025年で終了。技術規則の大幅変更が行われた2026年シーズンより、ふたたびホイール、そしてホイールカバーがマルチメイクに変わった。

 マルチメイク解禁となると、競争が激しさを見せるのがF1であり、同時に厳しい情報戦が繰り広げられている。BBSジャパンがフェラーリと、エンケイがマクラーレンとパートナーシップ締結を発表した以外、メルセデス、レッドブル、レーシングブルズがマシン諸元にOZレーシング製であることを明記しているが、残るチームはホイールに関する情報を率先して発信していないようだ。

 あまりホイールに関する情報が公にされないのは、ホイール/ホイールカバーが、マシンの空力やタイヤとのマッチングをはじめ、F1マシンのポテンシャルに影響を及ぼしやすい構成部品であることに加え、開発自由度が高いためかもしれない。

 なお、ホイールカバー(アウトボードディスク)については材質規定、固定位置のほかは「すべてのホイールに環状ディスクを取り付けなければならない」、「留め具と空気注?バルブへのアクセスに関する最?限の例外を除き、ディスクは完全に覆う必要がある」という記述がある程度だ。

 これらの前提条件を知った上で全チームのホイールを見てみると、OZレーシングでもレッドブル系2チームとメルセデスは異なるデザインのホイールを使用していることがわかる。ただ、ディスク面に空気の通る隙間がないという点は、OZレーシングの共通点だ。

 また、今回掲載した多くの写真は金曜日のフリー走行1回目(FP1)前に行われるカーディスプレイの時間帯に撮影した。ただ、一部のチームは前日にタイヤを組み込み準備していたホイールとは異なるデザインのホイールを車両に搭載していたほか、キャデラックに至ってはカーディスプレイ中にホイールカバーを外している。

 フェラーリはカーディスプレイ時はスポークが見えない状態だったが、木曜日にはディスク中央のみホイールカバーが外れた状態のホイールを確認している。もしかしたら、2種類のホイールカバーを組み合わせて使用しているという可能性も考えられる。

 また、メルセデスも中国GP時点にはなかったディスク中央、スポークに被せるかたちのカバーを持ち込んでいる。カーディスプレイ時にも同様のカバーの装着が確認できたが、フリー走行1回目/2回目ではこちらのカバーを外してコースに出ていた。ウエットタイヤ/インターミディエイトタイヤといった雨用タイヤ専用カバーという可能性がある。

 つまり、ドライタイヤと雨用タイヤで使用するホイール、ホイールカバーを変えているということだ。F1チームがそこまでやるのだとしたら、ホイールとホイールカバーのポテンシャルへの影響は少なくないと考えるべきだろう。

 PUやシャシーに比べれば、ホイールとホイールカバーは目立たない存在かもしれない。ただ、規則内で最も速いクルマを作る戦いであるF1世界選手権の、コンペティションの激しさを再認識させる存在だった。



(Takahiro Kawano / autosport web)

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2026-03-27更新

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