2026.02.06

【F速プレミアム】
雨のバルセロナで見えた2026年新型F1マシンの“断片情報”/スペイン人ライターのF1コラム


(c)Mercedes
 1月末、バルセロナで行われた2026年F1マシンのシェイクダウン。公式には非公開とされたこのテストで何が起きていたのか、スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアが現地で得た情報をもとに分析する。

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 私がまだ学生だった頃、バルセロナ周辺の冬はずっと寒かったと記憶している。1月や2月には氷点下になることも珍しくなく、数年に一度は雪も降った。不思議なことに、この地域で最後に雪を見たのは、私がバルセロナ・カタロニア・サーキットにいた時だった。

 それは2018年のことで、F1プレシーズンテストとしては珍しい雪景色が見られた。あれから時は流れ、今は2026年。ここ数年は暖かい冬が続いていたが、今回は驚くほど寒く、雨も多い冬となった。

 一方、F1はさらに“冬の時代”に突入したようで、新レギュレーションマシンのいわゆる「シェイクダウン」期間中は、外部に対して徹底的に情報を隠そうとしていた。各チームが1日に公開できる写真は、マシン3枚、チーム風景3枚までという制限まで設けられていたほどだ。ジョージ・オーウェルの『1984』を彷彿とさせるような話だが、現代のテクノロジーの前では完全な情報統制など不可能に近い。1月26日から30日にかけて、地元のスペインメディアは大いに盛り上がった。
■regist■
 建前上は5日間の「非公開」テストだが、ジャーナリストやSNSユーザーが近くの丘に登って見えたものを報告できる状況で、どうやって扉を閉ざすというのだろうか? プライベートテストの写真や動画をネットに投稿すること、あるいは承認欲求を満たすために「あの丘」へ向かった一部のユーザーの行動については議論の余地があるかもしれない。

 だが結局のところ、誰も持っていない情報を共有することほど、F1界で手っ取り早く注目を集める方法はない。その意味で、この一件はスペインのモータースポーツ界隈で今週の大きな話題となり、人々の数だけ意見が飛び交った。

 しかし、読者の皆さんが知りたいのは、一部の“海賊版”ジャーナリストの冒険譚ではなく、我々がこの1週間で集めた実際のマシン情報だろう。もちろん、共有すべき情報はあり、それは非常に興味深いものだ。

 まず何より朗報なのは、新世代のマシンが懸念されていたよりもずっと耐久性が高いということだ。新レギュレーションゆえに細かな技術的トラブルはあったものの、週末までの走行距離は印象的なものだった。

■好調なメルセデスとフェラーリ、出遅れたホンダPU搭載のアストンマーティン

 バルセロナには10チームが集結したが、ウイリアムズはマシンの準備が間に合わず欠席となった。一方、アストンマーティンは実質的に最終日のみの走行となり、ホンダ製パワーユニットを搭載するこのマシンは65周と最も少ない周回数に留まった。

 マイレージのトップはメルセデスで500周、次いでフェラーリが唯一2000km以上を走破したチームとなった。3番手にはハースが続き、アルピーヌ(ご存知の通り、今はメルセデスPUだ)とレーシング・ブルズが僅差で追う。レーシング・ブルズは約1500kmを走破し、レッドブルとほぼ同等の距離を稼いだ。

 マクラーレンも始動がやや遅れたことで走行距離が伸び悩み、アウディはザウバー(私は一生『キック』という名称を使うつもりはない!)をベースにチーム構築を進めている利点を活かした。キャデラックに関しては、アストンマーティンを除けば1000km未満に終わった唯一のチームとなったが、これはある程度理解できる結果だろう。

(c)Ferrari

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