【】シートを巡る報道を打ち消すような走りで僚友を超えるタイムを記録「いまはワクワクしている」【角田裕毅F1第23戦展望】
11月29日
2026年のレッドブルのドライバーラインアップが発表されるはずだったF1第20戦メキシコシティGPで、レッドブルのローラン・メキース代表は「ユウキに関しては、もう少し様子を見たい。ほかのドライバーも成長しているので、(シート争いに関して)決断を急ぐつもりはない。もう少し時間をかけるつもりだ」と語っていた。それに対して、「アブダビGP後まで延期される可能性もあるか?」と質問すると、メキースは「いや、それより前だ」と即答した。
そのためか、第24戦アブダビGPの1週間前に開催されている今週末の第23戦カタールGPのメディアデーでは、角田裕毅(レッドブル)に対して、2026年のシートに関する質問が集中した。
そのひとつが「すでにチームとは来シーズンのシートに関する話し合いの場を持ったのか?」という質問だった。それに対して、角田はこう回答した。
「特に話し合いはしていませんが、僕が知っていたとしてもみなさんにその情報をシェアすることはできません。それはみなさんもご存知のことと思います。多くの人たちと同様、なんて言えばいいのか、そう、みなさんと同じ理解で、(シートに関しては)これから何が起こるかわからない。状況を見守りたい」
つまり、角田は来季のシートに関しては、事実上何も語っていなかった。

しかし、一部のメディアは「それ(知っていたとしてもその情報をシェアできないこと)はみなさんもご存知のことと思います」という部分を「来季のシートがどうなるのかはもうみなさんも知っているよね」というニュアンスで報道した。そのため、角田はレッドブル残留を事実上断念したと先走って報じられた。
だが、実際には角田は諦めるどころか、むしろモチベーションは高い。
「昨年、レッドブルはここで速かった。僕自身のペースとクルマのパフォーマンスがしっかりと噛み合えば、それに相応しい結果を残せると信じています。そして、チャンピオンシップ争いをしているマックス(・フェルスタッペン)をできる限りサポートしたいと思っています」

その言葉が決して強がりでないことは、カタールGP初日に行われたスプリント予選で明らかとなる。
SQ1を9番手、SQ2も5番手と順当に突破した角田は、SQ3ではさらにペースアップ。スプリント予選で自身最高位となる5番手を獲得した。チームメイトのフェルスタッペンは1分20秒528の6番手となったため、角田はレッドブル移籍後、スプリント予選で初めてフェルスタッペンを上回った。
「ここまではクリーンで順調な週末を送れています。FP1では大きな問題がなく、自信を持ってスプリント予選に臨むことができました。でも、まだ3つのセッションが残っています。それらは僕だけでなく、チームとマックスにとっても重要です。だから、いまはこちら側のガレージも非常に集中して仕事をしています。明日に向けてあとコンマ数秒を削るための作業はまだ残っていますが、いまはワクワクしています」
結果を出したことで、ネガティブな報道は姿を消した。

(Text : Masahiro Owari)

