2025.10.18

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:レッドブル入りが噂されたアレクサンダー・ダン。当面の目標はスーパーライセンス取得


マクラーレンのドライバー育成プログラムから外れたアレクサンダー・ダン
Other Photo

 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 レッドブルはアレクサンダー・ダンに関してはリスクを冒さないことを決め、このアイルランド人ドライバーが来年FIA F2に参戦し、同カテゴリーで2年目のシーズンを戦うことを明らかにした。マクラーレンのジュニアドライバーだったダンが同チームから離脱することが発表されると、彼の近い将来についていくつかの憶測が飛び交った。しかし、ダンはFIAが定めるスーパーライセンス取得に必要な40ポイントに遠く及んでいない。今年のF2シーズンをその目標を達成して終えられる見込みが高いことから、レッドブルはダンが来年F2に参戦し、ロダンチームで2年目のシーズンを過ごすことを明らかにした。

 現在、ダンはスーパーライセンスポイントを22ポイント獲得しているが、年末にはそのうち15ポイントを失うことになる。2022年、ダンはイギリスF4選手権を制して12ポイントを獲得し、その年のUAE F4選手権開幕戦では5位につけてさらに3ポイントを獲得した。その後、2023年にダンはGB3選手権で2位となって7ポイントを獲得したが、昨年のFIA F3選手権では14位に終わりポイントを獲得できなかった。

■regist■

 つまり、ダンはスーパーライセンスを取得するのに十分なポイントを獲得するために、今年のF2選手権をトップ3以内でフィニッシュする必要がある。しかし、ダンは最近不振に陥っており、シーズン最終戦となる2ラウンドを5位で迎えることになるが、3位のルーク・ブラウニングとは31ポイント差となっている。

 もちろん、まだ獲得できるポイントは78ポイントあり、ダンは完璧な週末を2回過ごせばその差を埋めることができるだろう。レッドブルは今回ばかりは彼にプレッシャーをかけておらず、彼はタイトルを獲得しない限り2026年にふたたびF2に参戦することを明らかにした。レオナルド・フォルナローリとの差は58ポイントもあるので、タイトル獲得はほぼ不可能なのだ。

■AppleがF1放映権を購入

2025年F1第19戦アメリカGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2025年F1第19戦アメリカGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

『Apple』は、アメリカにおけるF1の放映権を購入する予定で、契約期間は5年、金額は年間1億4000万ドル(約211億7500万円)になるとみられている。 この契約の発表が行われるのはもうすぐで、メキシコで同様の権利を取得した『Televisa』の発表の直後になると考えられている。『Fox Mexico』は過去数年間保持してきた契約に終止符を打つことになる。

 アメリカでは、ほぼ10年にわたって放送権を所有し、年間9000万ドル(約136億700万円)を支払ってきた『ESPN』からAppleが放送権を引き継ぐことになる。しかし、契約はまだ成立していない。なぜならAppleTVは、ブラジルの『TV Globo』とまったく同じようにF1が自国で『F1 TV』の配信をやめて、F1の生中継を望むアメリカ国内の全員がチャンネルのサブスルリプションを購入しなければならないようにしたいと考えているからだ。

 現時点では、アメリカ在住の場合、F1やその他のスポーツを視聴するには料金を支払うことになる。ESPNの月額料金は購入するパッケージによって異なる。あるいは、年間85ドル(約1万2900円)を支払ってF1 TVで視聴することもできる。しかしAppleは、ESPNが支払っている金額より55%多く支払うのであれば、国内でF1を視聴するすべての人々が自社のチャンネルのサブスクリプション料金を払うようにしたいと考えている。契約の最終的な詳細は今週末オースティンで詰められる予定で、Appleは日曜日のレース開始前に契約の正式発表を行えることを期待している。

■ドイツGPの復帰はお金の目途次第

2019年F1第11戦ドイツGP
2019年F1第11戦ドイツGP

 バーニー・エクレストンがドイツGPを巡る議論に加わっている。元F1の最高権威者である彼は、自身の観点から、この歴史的なイベントが世界選手権に復帰するのを阻んでいるのは単に金銭の問題だと明言した。

 エクレストンのやり方について何を言おうとも、このイギリス人実業家がモータースポーツの歴史を理解し、最も伝統的なグランプリをカレンダーに残すために懸命に働きかけたことは疑いようがない。ニュルブルクリンクとホッケンハイムの両レースが、他のヨーロッパの会場よりも安いプロモーター料を支払っていたにもかかわらず、エクレストンはできる限りレースをカレンダーに残した。エクレストンは交渉材料として、2007年にニュルブルクリンクのイベントをヨーロッパGPに改名し、ドイツの名を公式レースに残さないという取引さえ成立させた。そしてそれが功を奏し、それ以降ふたつの歴史的なサーキットが交互にグランプリを開催することになった。

 ニュルブルクリンクが破産寸前となり、エクレストンが彼から商業権を買ったCVCキャピタル・パートナーズから圧力を受けていたとき、2015年と2017年にはドイツでグランプリは開催されなかったが、ホッケンハイムは2年ごとにレースを開催し続けた。チェイス・キャリーが引き継ぐとすぐにその契約は破綻し、エクレストンを明らかに怒らせた。

 もうすぐ95歳になるエクレストンは、「そのことをよく考えているが、理解できない」と認め、ドイツでグランプリが開催されないことについて「実現しないのはおかしい」とつけ加えた。温厚なイギリス人のエクレストンの視点から言えば、もしレースがカレンダーに戻れば、「ドイツ国内の数人を除いて、誰も反対しないだろう」という。エクレストンは、「問題はお金だけだ。適切な資金力を持つ人がいれば、うまくいくはずだ」と結んだ。



(autosport web)

最新ニュース一覧

2025-10-19更新
2025-10-18更新
2025-10-17更新

最新PHOTO一覧






|TOP|NEWS|