2025.10.04

【F速プレミアム】
グランプリのうわさ話:マクラーレンの若手育成から外れたアレクサンダー・ダンにレッドブルが強い関心


2025年FIA F2第9戦スパ・フランコルシャン フィーチャーレースで優勝したもののペナルティにより9位となったアレクサンダー・ダン
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 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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 マクラーレンが、アイルランド出身のアレクサンダー・ダンがもはや若手ドライバー・プログラムの一員ではないとの驚きの発表をしたことから、ダンは2026年にレッドブル・ファミリーに加わる候補者となった。ダンは来年マクラーレンのファーストリザーブドライバーとして4回のFP1セッションに参加しつつフォーミュラE参戦を続け、常に同チームに所属するものと思われていたが、彼のマネジメント陣とマクラーレン経営陣との関係が緊張したことで、突然の離脱に至った。

 シンガポールのパドックでは、ヘルムート・マルコがかなり長い間このアイルランド人ドライバーを誘っていたことが明らかになった。オーストリアGPのFP1ではダンが4番手の速さを出し、レッドブルリンクの高速コーナーで非常に印象的なパフォーマンスを見せたことを受けて、マルコはダン獲得への関心を強めていた。

 これまではレッドブル育成ドライバーのアービッド・リンドブラッドは来年、角田裕毅かリアム・ローソンのどちらかと組むためにレーシング・ブルズに移籍すると広く予想されていたが、ダン加入の可能性があるということは、リンドブラッドがレッドブル所有の2チームのリザーブドライバーとなり、FIA F2で2年目のシーズンに挑む可能性がある。一方でダンがレーシング・ブルズのレースシートを得ることになるかもしれないということを示している。

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 しかし、リンドブラッドの集中的なTPCプログラムと、年末までにさらに数回のFP1セッションに出場することを考えると、このイギリス系スウェーデン人ドライバーがレッドブルのジュニアチームに移籍し、ダンはマクラーレンではなくレッドブルで2025年と同様のプログラムを繰り返すことになるというのが最も可能性の高いシナリオだろう。

 ダンのレッドブルのプログラム加入の発表は数週間以内に行われると予想されている。ダンは、昨年マクラーレンから参戦していたF2でタイトルを獲得する前にザウバー/アウディに加入を決めたガブリエル・ボルトレートに続き、マクラーレンで12カ月間育成されてからF1に参戦する2人目のドライバーとなる。

■シンガポールのレース戦略に変化

2025年F1第18戦シンガポールGP
2025年F1第18戦シンガポールGP

 F1チームは、数週間前のザントフォールトと同様に、シンガポールのピットレーンの制限速度を時速60kmから80kmに引き上げるというFIAの決定を支持している。ピレリのタイヤラインアップにより、ほとんどのレースでほぼ全員が同じ戦略を採用することになるため、ピットレーンの制限速度が上がると、従来は1ストップのコースで2ストップ戦略を採用するドライバーが増える可能性があると以前から考えられていた。

 チームの計算によれば、ピットレーンでのタイムロスは4秒から5秒短縮され、マシンのポテンシャルよりも少し後ろからスタートするドライバーにとっては、2回目のピットストップが有利になる可能性がある。マリーナベイでの追い越しは明らかに簡単ではないことは指摘されているが、ジョージ・ラッセルは次のように指摘している。

「最終セクターの4つの90度コーナーがなくなったため、DRSエリアの開始時に前のクルマに近づくのが容易になった」メルセデスのドライバーは、「ここでは2ストップはもはや不可能なことではない」と示唆している。

 マリーナベイサーキットには現在3つのDRSエリアがある。そのうちひとつは除去された4つのコーナーに代わる新しいストレート上にあり、追い越しが容易になっている。そのため、レースがシンガポールらしくなくなるかもしれないが、日曜日には大胆な代替戦略が見られるかもしれない。

■愛犬ロスコ―を悼む

 ルイス・ハミルトンは、愛犬ロスコーの死後、F1コミュニティから受けたサポートに感謝した。愛犬のそばにいるために、ムジェロでのピレリのテストと、フェラーリが主催したファッションショーを欠席したハミルトンは、避けられない結末を受け入れた。愛犬から生命維持装置が外されたが、フェラーリのドライバーは最後の瞬 間までそこにいた。

 シンガポールで話をしたハミルトンは、「僕が受けたサポートは本当に大きなものだった」と認め、「正直なところ、ロスコーが世界中でどれだけ多くの人たちの心を動かしたかを見ると、とても心が温まった」とつけ加えた。

 7度の世界チャンピオンであるハミルトンは、「全員に返信できていないが、これは僕の人生で最も大切なことだったので、とても辛い経験だった」と認めた。そして、「世界中の多くの人たちが同じ経験をし、大きな愛情を与えてくれるペットを飼うことがどんなことかを知っていると思う。それは素晴らしい経験だ」と締めくくった。

Lost my best friend last night. Thank you all for the love you've shown him over the years. Roscoe forever. pic.twitter.com/VRrFBdcsLc

— Lewis Hamilton (@LewisHamilton) September 29、 2025



(Translation: AKARAG)

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