バクーで惨敗のマクラーレンは、シンガポールで王座に就けるか。2025年F1コンストラクターズタイトル確定の条件
マクラーレンは、今週末のシンガポールで2年連続となるF1コンストラクターズタイトルを獲得する可能性が高い。前戦アゼルバイジャンで決める可能性があったものの、オスカー・ピアストリはリタイアし、ランド・ノリスが7位にとどまったため、数字的にタイトルを確定させるには至らなかった。そのため、マクラーレンはシャンパンを開けずに持ち帰らなければならなかった。
第18戦シンガポールGPを含み、シーズン残りは7戦(そのうちスプリントフォーマットは3戦)。獲得可能なポイントは346点残されている。シンガポール前の時点で、マクラーレンはランキング2位のメルセデスに333点、3位のフェラーリに337点の差をつけている。レッドブルは351点差をつけられたためタイトル争いから脱落、数字的に可能性を残すのはメルセデスとフェラーリのみになった。
シンガポールGP後には、残り獲得可能ポイントは303点となるため、メルセデスは31点以上、フェラーリは35点以上、マクラーレンに近づかなければ、マリーナベイ・サーキットでのマクラーレンの祝宴を阻止することはできない。
具体的には、マクラーレンのドライバーのひとりがシンガポールGPでトップ3以内でフィニッシュすれば、メルセデスやフェラーリがどのような結果を残したとしても、2025年コンストラクターズタイトルが正式にマクラーレンのものになる。つまり、メルセデスかフェラーリがワンツー・フィニッシュを成し遂げたとしても、マクラーレンの祝賀を2週間先延ばしにするには十分でないかもしれない。
メルセデスが数字的にタイトルの望みをつなぐためには、ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリが1位と2位を獲得し、同時にマクラーレンのひとりが4位以下、もうひとりはノーポイントに終わる必要がある。ピアストリとノリスがそれぞれ5位と10位、あるいは6位と8位という組み合わせで終われば、マクラーレンのタイトル確定は持ち越される。
フェラーリの場合は、さらに条件が厳しくなる。シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンがワンツーを独占したとしても、マクラーレンのひとりが5位に入れば、もうひとりがノーポイントであろうと、コンストラクターズタイトルは確定する。