【決勝日コメント】
角田裕毅12位「キャリア最悪のスタートで後退。ペースは移籍後ベストだっただけに悔しい」終盤にはチームプレーで貢献
2025年F1シンガポールGP決勝で、レッドブルの角田裕毅は12位という結果だった。
角田は予選では15番手タイムを出したが、ウイリアムズ勢が技術規則違反で失格になったため、13番グリッドからスタート。ソフトタイヤで臨んだものの、1周目に16番手にポジションを落とし、翌周には17番手に後退した。
13周目に早々にピットイン。セカンドスティントではハードタイヤを履き、19番手からポジションを上げていくことを目指した。43周目にはアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)の後ろ12番手に。ハジャーとの差は一時は1秒以内だったが、50周目から周回遅れとなり、リーダーたちを前に出さなければならず、仕掛けることはできなかった。
57周には、新しいタイヤを履いたカルロス・サインツ(ウイリアムズ)に抜かれ、角田は最終的には12位フィニッシュという結果になった。
レース後にレースエンジニアは無線で、角田がバトル中にもかかわらず、フェルスタッペンの周回遅れになる際に、素早く譲ったことについて、素晴らしいチームプレーであると讃えた。
■角田裕毅(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=12位(61周/62周)
13番グリッド/タイヤ:ソフト→ハード
「今日の1周目は、自分のキャリアの中で最悪の1周でした。多くのポジションを失い、行き場が全くありませんでした。動こうとするたびに別のマシンがそこにいて、僕の入るスペースがなかったんです。1周目にオーバーテイクを試みましたが、すべてのコーナーで同じ状況でした」
「本当に悔しいです。なぜなら、今日の僕のペースはとても良かったのです。このチームに加入して以来、間違いなくこれまでで一番良いペースで、確実にポイントを取れる速さがありました。ロングランもショートランもすごく良い感触で、バクーより前とは全く正反対でした。今日はマシンに少しダメージがあったにもかかわらず、競争力を感じられたので、それはとてもポジティブなことです」
「レース終盤にはアイザックを追い抜くチャンスがありましたが、後ろから来たマックスが2位争いをしていたので、彼の邪魔をしたくなくて道を譲りました。それは間違いなくチームにとって正しい判断だったと思います」
「シーズン残りに向けては、ここ数戦で得た改善点をすべてまとめ上げることに集中します。一貫性を持ち、1周のペースからしっかりグリップを引き出すことが鍵になると思います」
(レース直後のインタビューで語り)「そうですね、おそらく人生で一番ひどいスタートを切ったと思います。スタートそのものは悪くなかったんですけど……。何が起きたのか自分でもよく分からないくらいです。とにかく行き場が全くなくて、どこに行こうとしても誰かに塞がれてしまいました。とにかく最悪の1周目でしたね」
「その後、本当にペースがすごく良かっただけに、悔しいです。1周目の後には、何を言えばいいのか分からないくらいでした。とにかく、今までで最悪のスタートでした」
(今後のレースについては)「まずはタイヤの準備についてや1ラップにおいてグリップ感が欠けている理由を見つけなければいけません。前戦から同じ課題を感じているので、そこを解決する必要があります」
「今のロングランの調子は本当にすごく良くて、以前のレース、たとえばバクーの前とは全く逆の状況になっています。今は1周のペースで少し苦しんでいるんです。それをすべてうまくまとめることができれば、きっと良い形になると思います」