【予選日コメント】
メルセデスのラッセルがコースレコードでポール「このパフォーマンスがどこから来たのか分からない」
2025年F1シンガポールGPの予選で、メルセデスのジョージ・ラッセルはポールポジションを獲得、アンドレア・キミ・アントネッリは4番手だった。
金曜日にはメルセデスは振るわず、ラッセルはFP1で11番手、FP2ではクラッシュを喫して最下位。アントネッリはFP1で14番手、FP2では18番手にとどまった。しかしFP3でラッセル3番手、アントネッリ4番手と、上位に浮上。その好調さを予選に持ち込んだ。
Q2でトップに立ったラッセルは、Q3最初のランでも暫定首位に。各車が最後のアタックを行うなかで、誰もラッセルに近づくことができず、ラッセル自身は最初のタイムをわずかに縮め、自身7回目のポールポジションをつかんだ。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の2番手タイムとの差は0.182秒だった。なお、ラッセルが記録した1分29秒158は、シンガポールでの新コースレコードに当たる。
アントネッリは、Q1ではトラフィックの影響を受け、Q2ではトラックリミットに引っ掛かり、決して順調ではないなかでQ3に進出し、グリッド2列目を確保した。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
FP3 3番手(1分30秒197/18周)
予選 1番手(Q1=2番手1分29秒928:ソフトタイヤ/Q2=1番手1分29秒562:ソフトタイヤ/Q3=1番手1分29秒158:ソフトタイヤ)
「今週末は、厳しい戦いをしながら、マシンへの自信を少しずつ築く必要があった。でもQ2終盤には、良い感触を持ち、もっとラップタイムを削る余地があると感じるようになった。マシンを完全に把握できており、そのためにQ3ではどちらのラップでもしっかりと結果を出せたんだ。金曜日の不調が必ずしも週末全体に影響するわけではないのだと、改めて実感した」
「明日のレースは簡単ではないだろうが、少なくとも最高のスタートポジションから始められる。自分のレースに集中し、良い結果を狙いたい。ロングランペースはまだ十分には確認できていない。最近のレースではマックスが打倒すべき存在だったし、マクラーレンはタイヤマネジメントが重要なレースで強い。明日何ができるか、楽しみだよ」
(予選後の会見で語り)「僕たちにとってポールポジションを狙える可能性が低いサーキットを3つ挙げるとしたら、ここはそこに入ると思っていた。今日のパフォーマンスを自分たちがどうやって見つけ出したのか、正直分からない。マクラーレンがここでは速いだろうと予想していたから、彼らのパフォーマンスの低さにも少し驚いている。でも、もちろんこの結果はありがたく受け取るよ」
■アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
FP3 4番手(1分30秒237/19周)
予選 4番手(Q1=5番手1分30秒036:ソフトタイヤ/Q2=3番手1分29秒649:ソフトタイヤ/Q3=4番手1分29秒537:ソフトタイヤ)
「4番手という結果になったことに、少しがっかりしている。FP3は順調だったし、予選Q1とQ2でも良いラップを記録することができた。でも、Q3ではどちらのラップでも、少し攻めすぎてしまい、かなりのタイムをロスした。ポールポジション、少なくともフロントロウを狙えるチャンスがあっただけに残念だ。初めて走るサーキットでここまで速さを上げられたことには満足しているが、この結果以上のポテンシャルは確実にあった」
「レースでは不確定要素もある。ロングランをきちんと完遂したチームは少ない。でも、明日のレースでは、ペースとタイヤマネジメントがとても重要になるんだ。4番手からのスタートなので、レースペース次第で表彰台争いも可能だから、良い結果を持ち帰りたいと思う」