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F1オーストラリアGP予選:ハミルトンがコースレコード更新、ベッテルは2番手
2017年3月25日
3月25日、開幕戦オーストラリアGPの予選が行なわれた。この週末で最も暑い気候になった土曜日は午後2時からのFP-3では路面温度が40度を超える場面もあったが、陽が傾き始めた午後5時開始の予選では34度と大きく下がっており、このコンディションの変化にいかに対応するかが問われることになった。さらには1時間ほど前から雲が増え、降水確率は40%に上昇する中での予選開始となった。
FP3の終了直前にターン10の出口でウォールにヒットして右の前後サスペンションを壊した新人ランス・ストロールは、ギヤボックス交換を強いられて早くも5グリッド降格ペナルティが決定。この事故が元で赤旗が提示されてそのままセッション終了となったため、ほとんどのドライバーが最後の予選シミュレーションを行なえないまま予選に挑むこととなった。
予選Q1の1回目のランはフェラーリだけがスーパーソフトでコースインし、他は全てウルトラソフト。ストロールのマシンはまだ修復作業が完了せずコースインができない。開始早々にコースインしたマクラーレン勢だったが、フェルナンド・アロンソはザウバーのマーカス・エリクソンより0.4秒落ち、燃料フローに問題を抱えたストフェル・バンドーンはチームからの指示でピットに戻ることとなった。
1回目のアタックでは、1位 ルイス・ハミルトン、0.323秒差で2位 バルテリ・ボッタスとメルセデスAMGが1-2。これにスーパーソフトのセバスチャン・ベッテルが1.019秒遅れで続く。以下は4位ダニエル・リカルド、5位にセルジオ・ペレスが飛び込み、フェリペ・マッサ、ニコ・ヒュルケンベルグと続くが、1回目のアタックでトラフィックに引っかかったライコネンがウルトラソフトを履いた2回目のアタックで0.161秒差の2番手タイムを記録。1回目のアタックではターン6で飛び出してタイムロスしたフェルスタッペンが再度アタックを行ない、最終的には0.291秒差の3番手のタイムを記録してみせた。ベッテルだけがスーパーソフトでQ1を突破してみせた。
アロンソは12位でQ1を通過、トラフィックでアタックを決めきれなかったエステバン・オコンは14位、ザウバーのエリクソンが15位でQ1突破を果たした。バンドーンは3度目のコースインでようやくタイムアタックを行なうことができたものの、18番手に留まりQ1敗退となった。ストロールは10分が経過したところでようやくコースインするが、ペースが伸び悩み19位に終わった。
予選Q2では1回目からほぼ全車がウルトラソフトでアタックを開始。ボッタスがハミルトンに0.036秒差のトップタイムを記録する。ハミルトンは中古のウルトラソフトでアタックとのテレビ画面表示もあったが、これはタイヤ識別用バーコードのエラーによるもので、実際は新品のウルトラソフトを履いていた。これにフェラーリ勢、レッドブル勢の順で続き、中団ではマッサが最上位につける。
アロンソはエリクソンに0.3秒差で14位のタイムを記録するが「最終コーナーでまたエンジンに同じ問題が起きた、パワーを失った」と言いながらピットに戻ってくる。
残り5分でトップ5台を除く全車が2回目のアタックに向かい、7位マッサ、8位ロマン・グロージャン、9位ダニール・クビアト、10位カルロス・サインツJr.となりQ3に進出。ターン13でマッサにブロックされたペレスはタイムが伸ばせず11位、ヒュルケンベルグはリヤのグリップを失い12位でQ2敗退。アロンソは「これ以上は絶対無理だよ」という渾身の走りでオコンとエリクソンを上回って13位に入ってみせた。
予選Q3の開始直後から雨粒が落ちてくるが、路面コンディションに影響を及ぼすほどではなかった。ボッタス、ベッテルが0.002秒差の接戦を演じたが、ハミルトンが0.3秒も上回るタイムでトップへ。ライコネンはターン3〜4や最終セクションでミスがあり0.939秒差の4位に留まった。ここで地元の大声援を受けるリカルドがターン14でリヤのグリップを失い、スピンオフしてタイヤバリアにクラッシュ。右リヤを壊してノータイムのまま予選Q3を終えることとなってしまった。
トップ4台以外のドライバーがタイムを記録しないまま赤旗が提示されてしまい、8分間の中断を挟んで残り8分の時点からセッション再開。グロージャンだけが一足先にアタックに向かい「良いラップ、良いエントリーだった!」とエンジニアも褒める好タイムで6番手に飛び込んだ。
残り3分で残りの8台がコースインし、最後のアタックに向かう。ここで最速タイムを記録したのはやはりハミルトンで、0.268秒差の1分22秒188を記録して2017年開幕戦のポールポジションを奪い取った。これはアルバートパーク最速記録の1分23秒529(2011年ベッテル)を上回る新コースレコードとなった。
ボッタスは0.293秒及ばず3位。ベッテルが「ターン1と9で少し攻めすぎてロスしてしまった」と言いながらも好アタックを決めて2番手に飛び込んだ。4位はライコネン、フェルスタッペンは1.297秒も及ばず5位に留まった。以下はマッサ、トロロッソ勢の順で続き、Q3ノータイムのリカルドは10位となっているが、マシン修復作業によるグリッド降格ペナルティやピットレーンスタートなどの可能性も残されている。
(Mineoki Yoneya)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 77 |
2位 | セルジオ・ペレス | 64 |
3位 | シャルル・ルクレール | 59 |
4位 | カルロス・サインツ | 55 |
5位 | ランド・ノリス | 37 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 32 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 24 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 24 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 10 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 141 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 120 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 69 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 34 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 33 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 4 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |