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【F1第9戦無線レビュー(1)】ライコネン「見たか?オレの前にいたヤツら、みんな全開で突っ込んで行ったよ」
2020年9月17日
F1初開催となったムジェロでの第9戦トスカーナGPは、赤旗が2回も出るなど、大波乱のレースとなった。最初の波乱はスタート直後から始まった。3番手からスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が好ダッシュを決めて、ポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデス)に並びかけたところで、失速してしまう。
フェルスタッペン:ノー・パワー
さらにフェルスタッペンは1コーナーを立ち上がったところで集団に飲み込まれていく中で、後方で発生した多重クラッシュに巻き込まれ、グラベルの餌食となった。
フェルスタッペン:スタックした!! 見ての通り*****のせいだ。マジで。
フェルスタッペンの後方で起きた多重クラッシュの中には、前回F1初優勝を飾ったピエール・ガスリー(アルファタウリ)も含まれていた。キミ・ライコネン(アルファロメオ)とロマン・グロージャン(ハース)の間にいたガスリーは、左側にいたライコネンと接触した後、反動で右側にいたグロージャンとも接触し、グラベルへ。
ガスリー:挟み撃ちにあった。
アルファタウリ:だいじょうぶか? マシンは?
ガスリー:僕はだいじょうぶだけど、マシンは完全に壊れた。
アルファタウリ:わかった。グラベルから脱出できないのなら、エンジンを切っていい。そして、ギヤをニュートラルに入れて、リタイアだ。
アルファタウリ:どう? グラベルを出て、帰ってこられる?
ガスリー:グラベルにハマってしまった、クソッ。
アルファタウリ:じゃ、残念だけど、エンジンを切ってリタイアだ。
ハース:だいじょうぶか?
グロージャン:事故に巻き込まれた。あいつら、とんでもないよ。イン側で事故っていたのはだれだ?
この多重クラッシュの前方では別の事故も発生。スピンしてコース上にとどまっていたカルロス・サインツJr.(マクラーレン)を避け切れず、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が接触した。
ベッテル:サインツを避けられず、フロントウイングを壊した。
これでレースは1周目からセーフティカーが導入される。そのセーフティカーラン中に、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)からこんな無線が。
ラッセル:オコンの後ろから何か炎が見えているけど。
その後、オコンはレースを再開させたものの、炎が収まらず、ブレーキラインにダメージが生じ、リタイアした。
■レース再開後も後方で多重クラッシュ
セーフティカーは6周目にピットロードへ向い、7周目からレースが再開されるという連絡がレースディレクターから届く。しかし、6周目の最終コーナーへ向おうとしている時点でもまだセーフティカーのライトが点灯したままになっていることにハミルトンが疑問を投げかける。
ハミルトン:なんでセーフティーカーのライトの消灯が遅いんだ
この直後、切られた再スタートで、今度は後方集団で多重クラッシュが発生する。
アルファロメオ:アントニオ、だいじょうぶか?
ジョビナッツィ:あいつら、いったい何やってんだ。
サインツJr.:オー・マイ・ゴッド!! あれは危ないよ。
マクラーレン:だいじょうぶか? だいじょうぶだったら、何か言ってくれ。
グロージャン:前方で信じられない事故が起きた。あいつらは死にたいのか。いままで見た中で最悪の事故だ。
ライコネン:だれのせいかわからないけど、前をよく見てろよ。見たか? オレの前にいたヤツら、みんな全開で突っ込んで行ったよ。
これでレースは赤旗中断となる。スタートでトップに立ち、再スタートの際、リーダーだったバルテリ・ボッタス(メルセデス)はピットレーンに戻ってくると無線で状況を確認する。
ボッタス:いったい再スタートで何が起きた。
メルセデス:うしろが混乱した。
別のメルセデススタッフ:みんな駆け引きをしていて、ああなってしまったようだ。
メルセデス:レースはスタンディングスタートになりそうだ。
レース後、スチュワード(審議委員)は事故を審議。結局、事故を起こす明確な責任はどのドライバーにも科せられなかったものの、以下の12人のドライバーに警告が与えられた。
ケビン・マグヌッセン(ハース)
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)
アレックス・アルボン(レッドブル・ホンダ)
ランス・ストロール(レーシングポイント)
ダニエル・リカルド(ルノー)
セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
ランド・ノリス(マクラーレン)
エステバン・オコン(ルノー)
ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
カルロス・サインツ(マクラーレン)
レースは8周終了時点で一時中断となる。
(Masahiro Owari)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 110 |
2位 | セルジオ・ペレス | 85 |
3位 | シャルル・ルクレール | 76 |
4位 | カルロス・サインツ | 69 |
5位 | ランド・ノリス | 58 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 38 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 33 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 31 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 19 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 195 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 151 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 96 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 52 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 40 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 5 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |