F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

元ピレリ責任者「今はシーズン中止以外を発表すべき時ではない」とF1の開幕計画に異論

2020年5月3日

 元ピレリのモータースポーツ責任者であるポール・ヘンベリーは、F1が2020年シーズンを7月に開始しようと計画していることについて、「最悪の場合は誤解を招くかもしれない」と述べた。


 ヘンベリーは2011年にピレリがF1に復帰する際に一役買ったが、昨年同社を離れた。それでもヘンベリーはF1の状況を逐一把握している。


 F1のCEOを務めるチェイス・キャリーは、F1ができるだけ早くシーズンを再開する計画を立てていることを認め、7月3〜5日のレッドブルリンクでのオーストリアGPを、2020年シーズンの開幕戦の候補として示した。しかしヘンベリーは、F1の発表は隠された思惑によって行われたものかもしれないと考えている。


「F1はよくても絶望的で見当違いに見えるし、最悪の場合は誤解を招くかもしれない。それともこの声明は、株主や株式市場に向けたものだったのだろうか?」とヘンベリーはソーシャルメディアへの投稿で疑問を呈した。


「世界はロックダウンされており、来月のことを把握したり予測したりできる者は誰もいないが、F1は7月にシーズンをスタートさせようとしていると発表した」


「一方で、財政面の課題はF1にとって非常に大きなものになっている。チーム、主催者、そして権利保有者自身にとって実行可能性は大きな問題だ。現在は、F1シーズンの中止以外のことを発表すべき時ではない」


 またヘンベリーは、キャリーの最近のメッセージの背後にある、2020年シーズンの不吉な結末を示唆した。


「F1は多国籍で多文化のスポーツであり、たとえ縮小された形式を取ったとしても、世界中の何千人という人々が関わることになる。彼らは十分な余裕を持ってオーストラリアを出国できた」


「すべての国の政府が、適切なワクチンの導入が解決の基礎となると考えていることは明らかだ。ワクチンが一般に浸透するには長い時間がかかる」


「F1は、このカレンダーを実施できる望みはほとんどないと分かっているのかもしれない」

■「F1を生き延びさせるための財源を作ることも必要」

 ヘンベリーは、F1がスポーツおよび経済面の根本的な見直しに取り組み、“現実世界の制約”と一致させることを促している。


「この状況に対処するためには、強力なリーダーシップと明確さ、正常化への創造的な解決策が必要だ。そしてスポーツに対する抜本的な再検討を行い、カレンダーを現実世界の制約と一致させる。また、F1を生き延びさせるための財源を生み出す必要もある」


「2021年の商業協定はいまだ締結されておらず、来シーズンは参戦チームがいないことになる。それに自動車メーカーが撤退するかもしれないという、大きな注目すべきリスクがある」


「この対処しなければならない前例のない状況によって、F1の自動車メーカーへの支出に対する優先レベルは非常に低くなっている。ルノーはこの危機に対処するのに国家的な支援を要請している。この状況は良くなる前に悪化するだろう」


「世間ではCOVID-19の結果とその影響に対処しているが、F1のようなスポーツもこの新たな筋書きを方向づける必要がある」


 一方で彼は、もしF1のリーダーたちが十分な大胆さで機会を掴もうとするのなら、現在の危機は変化への素晴らしいチャンスをもたらしていると考えている。


「危機からはいくつか良いチャンスが生まれる可能性がある。観客の関心をいっそう引き立て、ドライバーたちを最前線に据えた、より魅力的で財政面でも持続可能なスポーツを構築できる可能性がある」


「そうするには大きな意志とビジョンが必要ではある。簡単にはいかないし、簡単には程遠いだろう。だが今は、誠実で透明性の高いやり方で対峙する必要があるのだ」

ポール・ヘンベリーとマリオ・イゾラ
2018年F1第20戦ブラジルGP ピレリの元モータースポーツ責任者のポール・ヘンベリー(右)とレーシングマネージャーのマリオ・イゾラ(左)



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)




レース

4/19(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
4/20(土) スプリント 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
4/21(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※中国GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン110
2位セルジオ・ペレス85
3位シャルル・ルクレール76
4位カルロス・サインツ69
5位ランド・ノリス58
6位オスカー・ピアストリ38
7位ジョージ・ラッセル33
8位フェルナンド・アロンソ31
9位ルイス・ハミルトン19
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※中国GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング195
2位スクーデリア・フェラーリ151
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム96
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム52
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム40
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム5
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位BWTアルピーヌF1チーム0
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第5戦中国GP 4/21
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.3 第2戦サウジアラビアGP&第3戦オーストラリアGP