F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【特集:F1マシンの誕生】製作開始(2)バーチャル3Dモデルを使った特別なソフトで効率化

2018年2月9日

 F1マシンの完成には、コンセプトの提案から冬のバルセロナテストで実車を走らせることにこぎ着けるまで、実に1年以上の歳月を必要とする。ルノーF1チームのテクニカル・ディレクター、ニック・チェスターへの独占インタビューを基に、F1マシン製作の全過程を「コンセプトを決める」「開発のスケジューリング」「F1マシンのデザインとは」「マシン製作」の4テーマにわたって紹介。

F1マシンの誕生
第4章:マシン製作

■その2:カーボンファイバー製パーツを作る
 ここからはカーボンファイバー製パーツが、どのように製造されるかを見て行こう。

カーボンファイバー製パーツの製作

 モノコック、ボディワーク、そしてウィングなどは、カーボンファイバーを加工して作られるパーツである。分厚いカーボンファイバーのシートをカットし、何層にも張り合わせ、オートクレーブと呼ばれる圧力釜で熱と圧力を掛けて、高強度のパーツに成形する。


 カーボンファイバー製パーツは何層にも張り合わせてある上に、3次元の複雑な構造を持つ。なのでバーチャルな3Dモデルからスムーズに加工成形へと進めるよう、特別なソフトが使われる。3Dモデルにデザイン変更があった場合でも、その情報は自動的にアップデートされる。


 さらにこのソフトは、製造上難易度の高い部分については、製造の際に出そうな問題を事前にエンジニアに注意喚起し、代替案まで提案してくれる。たとえばこれだけ湾曲のきついデザインだと、カーボンシートを張り合わせた際にこの部分にしわが出る恐れがある。その場合こうしたらいい、という具合だ。


 こうしてデザイナーたちはファクトリーに最終デザインを提出する前に、製造上の問題を極力回避できるのである。それは結果的に、マシン製作に要する時間と経費を節約することに繋がる。

CADデータからモデルを切りだし

 モノコックのカーボン製作は、フルサイズパターンの切り出しから始まる。CADデータは5軸工作機械に送られ、エポキシ樹脂の固まりからモデルを切りだして行く。この冬、イギリス・エンストンにあるルノーF1のファクトリーは、ブルトン社製の最新鋭工作機械を導入した。高さ7mものこの機会のおかげで、モノコックやフロアなどの大型パーツも完全内製できるようになった。


 エポキシ樹脂のモデルに何層ものカーボンファイバーを張り合わせて行くのは、完全に手作業である。その後オートクレーブで何段階もの焼成でパーツを作り上げて行く。


(その3に続く)



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(Translation:Kunio Shibata)




レース

4/19(金) フリー走行 結果 / レポート
スプリント予選 結果 / レポート
4/20(土) スプリント 結果 / レポート
予選 16:00〜
4/21(日) 決勝 16:00〜


ドライバーズランキング

※日本GP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン77
2位セルジオ・ペレス64
3位シャルル・ルクレール59
4位カルロス・サインツ55
5位ランド・ノリス37
6位オスカー・ピアストリ32
7位ジョージ・ラッセル24
8位フェルナンド・アロンソ24
9位ルイス・ハミルトン10
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※日本GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング141
2位スクーデリア・フェラーリ120
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム69
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム34
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム33
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム4
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー0
10位BWTアルピーヌF1チーム0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第5戦中国GP 4/21
第6戦マイアミGP 5/5
第7戦エミリア・ロマーニャGP 5/19
第8戦モナコGP 5/26
第9戦カナダGP 6/9
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.3 第2戦サウジアラビアGP&第3戦オーストラリアGP