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GP Topic:ホンダのみが未導入の新システムとは?

2016年9月17日

 夏休み明けに7トークンを使用して、エンジンをアップグレードしてきたホンダ。しかし、関係者の話を総合すると、このアップグレードで、ホンダはいわゆる『セミHCCI』は採用していないことがわかった。


 HCCIとは、Homogeneous Charge Compression Ignitionの頭文字を略したもので、日本語に訳すと『予混合圧縮着火』となる。ガソリンと空気を混合(予混合)させて、一定の圧力と環境下に置くことで、自発的に着火を行うシステムだ。ただし、現在のレギュレーションでF1は、点火は自発的に着火システムではなく、点火装置による着火が義務付けられているので、セミHCCIと呼んでいる。


 このシステムは、マーレがジェットイグニションという名前で開発したシステムで、2014年にメルセデスが真っ先に採用。2015年にフェラーリが追随し、今年からルノーも同様のシステムを使用していると考えられている。


 このシステムの最大の利点は、リーンバーンで燃焼できるため、燃費が向上することだ。その仕組みは、マーレによれば、燃焼室の外に設置された非常に狭い副燃焼室に燃料噴射装置と点火装置を設置し、3%の燃料を狭い副燃焼室内に噴射し、人工的に作った高い圧縮比状態で点火を行い、爆発。主燃焼室でピストンが圧縮上死点に達したタイミングで、残りの97%の燃料を噴射して主燃焼室で第二の爆発を起こすというものである。


 わかりやすく表現するなら、通常の点火方式がチャッカマンで燃料を発火させていたのに対して、ジェットイグニションは火炎放射器で爆発させるほど大きな差があるという。


 残念ながら、ホンダはF1でこのシステムをまだ導入できていない。それがモンツァで苦しんだ理由である。そして、このシステムは今シーズン中に導入する可能性は低い。というのも、ホンダが今年使用できるトークンは3つしか残っていないからである。


 今シーズン、開幕戦でルノーが使用したトークンは7。おそらく、ルノーはこれで燃焼室、点火装置、燃料噴射装置を変更してきたものと考えられる。その後、バーレーンで1つ、モナコで3つのトークンを使用し、これらのいずれかを改良したのではないか。それが正しければ、ジェットイグニションシステムを導入するには少なくとも7つのトークンが必要となるが、ホンダにはあと3つしかトークンが残っていない。


 つまり、ホンダがジェットイグニションを採用するのは、早くとも2017年以降となる。



(Text : Masahiro Owari)




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