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【レースの焦点】“速さ”が足りなかったフェラーリ、問われるタイヤ一社供給の責任/F1第5戦スペインGP

2018年5月16日

 29周目のターン1でサインツJr.がエリクソンのアウトに並び、2台が並走するかたちでターン2にアプローチしたのはバルセロナのベストシーンのひとつ。サインツJr.はザウバーを抜き切れなかったけれど、バーチャルセーフティカー(VSC)明けの43周目にはアロンソがターン2で見事にルクレールを抜き去った。

 ストレートで速いザウバーのマシンを相手に、地元スペインのふたりが披露したレースはファンにとって最大の贈り物になった──、そして寒風のなかで声援を送り続けたファンの存在が、スペインGPに色彩を与えてくれた。

 1991年の初開催当時“近代的な”カタルーニャ・サーキットは、フォトグラファーたちの間でとても不評で「どこで撮ればいいの?」と、彼らを悩ませた。このサーキットを今日のように“フォトジェニック”にしたのは、スペイン、そして近年ではヨーロッパ各地からも足を運び、スタンドや丘の自由席を埋めるファンの存在なのだ。

 もともと、オーバーテイクが難しいコースである。それでも、パワーユニット規則の導入と同時に大きく制限された空力が、2016年までは多くのオーバーテイクを生んだ。“F1らしいコーナリング性能”の復活はF1界とドライバーとファンの総意だったのだから、17年ルールによってバルセロナが再び“抜けないコース”になっても文句は言えない──。今後のルールを考えるうえでも、バランスを見極めるには本物の賢者の知恵が必要だ。

XPB Images

 だから、このコースはトラックポジション重視。そう考えると、セバスチャン・ベッテルの2ストップ作戦には批判が集まる。でも、すべての要素を要求するコースで、今回のフェラーリには“タイヤ性能”という要素が欠けていた。

 コンパウンドの成分が同じでも、トレッド面の厚さが0.4mm薄くなるとタイヤは豹変する。接地面と構造の間で“運動する”ゴムが少なくなることによってタイヤは硬くなるし、各コンパウンド間のグリップ差も小さくなる。指定内圧が高いだけに、トレッドの変更による影響は露骨で、みんなが“硬すぎる”と言うタイヤは、作動領域がものすごく狭い。

 新舗装、例年にない低温の気象条件と夜の雨。そこに未知のタイヤが加わると、課題は全チームに共通でも、タイヤに優しいフェラーリには“硬すぎるタイヤ”がより難しい。

 彼らが悩み抜いた様子は、フリー走行でミディアムを事実上まったく使用していないところからもうかがえる──。トラックポジション重視。予選に懸けてスーパーソフトの使い方を探り続けた。それでも、Q3の最後にタイムを出したのはソフト。そのソフトが、レースコンディションになると予想以上に遅かった。予選Q2ではメルセデスをしのいだソフトを履いて、レースではメルセデスより0.5秒も遅いラップタイムでしか走れなかったのだ。





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