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【津川哲夫の私的F1メカ】なかなかお目にかかれない貴重なコクピット内部。現代F1のペダルまわりを詳細解説

2018年10月18日

 近年のF1マシンのコクピット内部、それもドライバーの足下を覗ける機会など滅多にあるものではない。コースの外でのイベントなどで展示されるショーカーでも、そのほとんどはショーカー用パーツに取り換えられているため、コクピット内部で本物をパーツをお目にかかれるのは極稀なことだ。しかし…………。


 偶然、見ちゃったのはフェラーリSF71Hのペダルシステム。この写真で見る限り、別に大きな秘密があるわけではなく、ごくごく一般的なシステムだが、今のF1のペダルシステムを理解するには良い機会だ。


 写真はスロットルペダル(1)とブレーキペダル(5)を前方から観ている。つまり、フロント方向、ペダルの裏側からの写真だ。カーボン製のブレーキペダルには金属製の輪フォース(補強)が隠されている。ペダルはドライバーの足のサイズに合わせて製造されていて、ペダルからのスリップオフを防止するためにペダル周りにはスリップストップ用ガイドが取り巻いている(10)

津川哲夫の私的F1メカ フェラーリF1のペダル
フェラーリSF71Hのペダル写真。現在のF1はクラッチがステアリングのパドルに設置されているため、2ペダルとなっている


 スロットルペダルはドライブ・バイ・ワイヤーでのコントロールになる。ペダルのポジションをリニアにスロットル機構に伝えるためのポジションセンサーとして、ポテンショメーターが装着されているのがわかる。(2)がシャフトで(4)が信号変換器のポテンショメーター本体。そして(3)がリターンスプリング。このスプリングレートの変更でドライバーのスロットルペダルのタッチ感をコントロールしている。


 ブレーキペダル(5)はペダルの支点を造るペダルマウントブロック(9)に搭載され、その上部、左右を貫通したボルトに左右2本のプッシュロッドが装着されていて(6)(7)それぞれの先端(8)が独立してフロントブレーキとリヤブレーキのマスターシリンダーに繋げられている。


 この写真には写っていないが、この左右のマスターシリンダーがバルクヘッド側でフローティングマウント(ロッドやフレームを介して固定で設置)されている。そこで一本の“弥次郎兵衛”型シャフトに支点を挟んで左右に搭載され、支点から左右の長さを変更することで前後のブレーキ圧力配分を調整しているのだ。


 付録だが、後部にパワーステアリングラック(11)と、そのピニオンギヤに繋がるステアリングシャフト(12)が見えている。現在のF1のペダルはクラッチペダルがないため、すべて2ペダル。クラッチ操作は、ステアリングの背後に装着されたパドルで電気的に行われることになる。アナログはもはや遠い昔の話になってしまったようだ。



(Tetsuo Tsugawa)




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