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毒舌パドック裏話:今年こそ、このスローガンを掲げよう『よくやった、バクー』

2018年5月4日

 ちょっと毒舌なF1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第4戦アゼルバイジャンGP編です。

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「Well Done Baku(よくやった、バクー)」
 これは2016年にアゼルバイジャン共和国の首都で、ヨーロッパ・グランプリの名を冠した同国初のF1レースが開催された時の公式スローガンだ。

 これほど意味不明で奇妙なスローガンは、およそ見たことも聞いたこともなかった。彼らが何とか初開催まで漕ぎ着けたことへの労いの言葉なのか、はたまた、バグダッドより東にある国を「ヨーロッパ」と見なした英断に対する賛辞なのか……。とにかく理解に苦しんだことだけはよく憶えている。

 幸いにも、レースオーガナイザーはこの地理的な誤謬にはすぐに気付いて、その後、大会名称はアゼルバイジャン・グランプリに変わった。そして、この市街地コースでの初開催がひどく退屈なレースに終わった後、冒頭のスローガンも新しいものに差し替えられた。

 もっとも、2016年のレースに特に見所がなかったのは、むしろ不思議なことだったと言うべきかもしれない。実際、同じ週末に行われたGP2レースは、素晴らしい内容だったのだから。そして、昨年はカオスと呼ぶしかない大荒れのレースが展開され、バクーは「ベストレース・オブ・ザ・シーズン」を受賞している。
 そう考えると、今なら「よくやった、バクー」のスローガンを使ってもいいような気がする。今年もまた、バクーは最高に見応えのあるレースを堪能させてくれたからだ。

 それにしても、誰もが不可解に思うのは、このクレージーなサーキットをよくもFIAが公認したものだということで、その点でもバクーは「よくやった」の評価に値する。

 何しろ、300km/hを超える速度でアプローチするのに、アウト側はいきなり壁というコーナーがいくつもあるのだ。

 だが、それこそがバクー市街地コースの最大の美点にほかならない。ドライバーにとっては、たったひとつのミスがレースを台無しにしかねない、本当に危険なチャレンジになるからだ。

 そして、私たちにとってはありがたいことに、日曜日にはドライバーのほぼ全員が、これでもかとばかりにミスを犯しまくった。

 レッドブルのふたりは派手な同士討ちを演じ、セバスチャン・ベッテルはバルテリ・ボッタスにオーバーテイクを仕掛けて、ものの見事に失敗した。やはり小さなミスを犯してベッテルを追いきれず、3位に終わるかに見えたルイス・ハミルトンが、ポディウムの一番高いところに上がるという幕切れも完全に予想外だった。

 だが、波乱のレース展開以上に素晴らしいと思ったのは、トロフィーを受け取りに行く前にハミルトンがとった行動だ。それは大の大人の涙を誘うに足るものだった。

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