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小松礼雄コラム第3回:ハース躍進の驚きとマグヌッセンの焦り。新F1マシンの醍醐味

2017年4月6日

 ハースF1チームのチーフエンジニアとして今年で2年目を迎える小松礼雄氏。レギュレーションが大きく変わった今年の新F1で、創設2年目の新興チームであるハースはどのようにF1を戦うのか。現場の現役エンジニアが語る、リアルF1と舞台裏──F1速報サイトでしか読めない、完全オリジナルコラムの第3回目をお届けします。

ハース躍進のサプライズとマグヌッセンの焦り
体にキツイ、現代のF1の醍醐味

 2017年シーズンが開幕しました。レギュレーションが大きく変わったことでマシンのグリップ力は高くなり、スピードも速くなりました。ドライバーにとってはフィジカル面がより試されることになり、体にキツイ“昔のF1”が少し戻ってきた感じがします。

 たとえば、メルボルンのターン5は全開走行になりましたし、予選での最高横Gもなんと7Gを超えています! これは半端な数字じゃないですよね。高速シケイン(ターン11−12)のオンボード映像では、走行中のドライバーの首がGで左右に激しく振られているシーンが映っていたと思いますけど、彼らが本当にすごい世界で戦っているんだということが分かってもらえたのではないでしょうか。

 そうした状況をテレビを通して知ってもらえることは、F1にとって良いことだと思います。80年代のF1はオンボードを見ているだけで大変だなって誰にでも判りましたけど、近年のF1は判り難かったですからね。

 僕たちのチームに目を向けると、オーストラリアGPの結果は2台ともにマシントラブルでリタイアに終わりました。予選でロマン(グロージャン)が6位を獲得する速さを見せられただけに、とてももったいなかったです。

 ウインターテストを終えた時点の感触では、マシンの速さ的にウイリアムズは僕らよりも少し前にいて、当面の敵はフォース・インディア、トロロッソ、ルノーだと考えていました。実際、開幕戦の予選でQ1を終えた時にはルノーのニコ・ヒュルケンベルグが5位、フォース・インディアのセルジオ・ペレスが6位、ウイリアムズのフェリペ・マッサが7位につけていて、ロマンは10位。Q3進出へのバトルはやはりとても拮抗していると認識ました。

 でも、Q2に入るとトロロッソは予想どおり速かったですが、フォース・インディアとウイリアムズ、ルノーのタイムの伸びしろが思っていたよりも少なく、ロマンは8位で通過。これは良い意味での“サプライズ”でしたね。ロマンは1回目のアタックはザウバーに引っかかってしまいましたが、2回目はクリーンに上手くまとめてくれ、まずは第一目標であったQ3進出を果たしました。

 Q3ですが、上位チームのQ2からQ3のタイムの伸びしろを見ていくと、いつもQ2であまり全力を出さないルイス・ハミルトンは例外としても、セバスチャン・ベッテルが約0.95秒、バルテリ・ボッタスは約0.73秒、マックス・フェルスタッペンが約0.61秒タイムを縮めてきました。

 ここまではニュータイヤを2個持っていたドライバーたち。ニュータイヤが1個しかないマッサとトロロッソ勢はここまでタイムを削れませんでした。平均でQ2からのタイムは0.6秒強速くなっていました。

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