最新記事
- レッドブルF1のエイドリアン・ニューウェイに...
- 【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第3回】...
- レッドブルF1は2025年も現在のコンビを継続か...
- 初の中国GPに臨む角田裕毅。手強い週末を予想...
- 海外ライターF1コラム:24戦の理不尽なカレン...
- ハミルトンの後任候補アントネッリがメルセデ...
- 「中国GPは厳しい週末になる」とマクラーレン...
- 現状打破を急ぐアルピーヌ、中国GPでふたたび...
- “ネットゼロ”を目指すF1が持続可能性への取り...
- メルセデスF1、2023年度の収益は増加するも利...
- 松田次生のF1目線:タイヤのピークを使えてい...
- 2024年F1第5戦中国GP TV放送&タイムスケジ...
アルファタウリ・ホンダF1コラム:めったに訪れない幸運を、自ら呼び込んで初優勝を飾ったガスリー
2020年9月10日
2020年F1第8戦イタリアGPでは、10番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーが逆転でF1初優勝を飾った。チームメイトのダニール・クビアトも9位入賞を果たし、アルファタウリ・ホンダはダブル入賞でレースを終えた。
さて今回も、クビアトとガスリーのふたり、そしてチームのパフォーマンスを10点満点で私的に採点していこう。イタリアGPでの評価は、以下の通りだ。
【ドライバー】
ピエール・ガスリー 予選10番手/決勝 優勝
→10/10点満点
ダニール・クビアト 予選11番手/決勝9位
→7/10点満点
【チーム】
スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ
→8/10点満点
前戦ベルギーGPでのガスリーの鬼気迫るオーバーテイクに、僕は10点中9点をつけた。あの物凄い走りには賞賛しかなかったが、同時にこれ以上高い得点をつける機会はさすがにないだろうと思っていた。ところがその1週間後に、ガスリーは勝ってしまった。
確かに、多くの幸運に恵まれた勝利だった。ベルギーでは同じセーフティカー(SC)が、ガスリーにとっては最悪のタイミングで導入された。それを跳ね返して、8位入賞を果たした。そして今回のガスリーは、めったに訪れない幸運を見事にものにした。ガスリー自身が、幸運を呼び込んだと言ってもいいだろう。
対照的なのが、自ら勝ちを逃したランス・ストロール(レーシングポイント)だった。赤旗中断後の再スタートで、ストロールは2番グリッド。ルイス・ハミルトン(ルイス・ハミルトン)がペナルティで後退するのが決まっていたので、実質首位だった。
さらに言えばSC導入の際にステイアウトし、そのうえ赤旗中断中にニュータイヤに交換できたことで、ライバルたちよりピットインを1回得するという幸運にも恵まれていた。ところがスタートで大きく出遅れ、ガスリーだけでなくアルファロメオの2台にも先行されてしまう。
だがアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)はペナルティが決まっており、ライコネンも抜けない相手ではない。焦る必要など、まったくなかったのだ。しかしストロールはジョビナッツィを無理やり抜こうとして、第2シケインのブレーキングでコースオフ。タイヤをダメにして、勝利の可能性をふいにした。
逆にガスリー目線で見れば、あの再スタートでストロールを抜いていなければ、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)と2、3位争いとなり、その間にストロールが逃げ切る展開となっただろう。おそらく優勝は難しかったはず。めったに訪れない幸運をガスリーが見事にものにしたとは、そういうことだ。
一方のクビアトの9位は、やや不満の残る結果と言えた。レース序盤のペースはすぐ前を走るガスリーに優り、ハードタイヤ装着の賭けは十分成功したように見えた。しかし今回のSC導入は、クビアトにとっては最悪のタイミングだった。その後はDRSトレインのなかで我慢の周回を強いられたのは、前戦ベルギーと同じだ。
ただし1セット残っていたソフトタイヤの新品を履いていたら、状況は変わっていたかもしれない。先行するエステバン・オコン(ルノー)は他の選択肢がなく中古ソフトを履き、終盤はタイヤ劣化にかなり苦しんだ。もしクビアトが新品ソフトを履いていれば、オコンを抜いて8位入賞も可能だっただろう。
(柴田久仁夫)
関連ニュース
1位 | マックス・フェルスタッペン | 77 |
2位 | セルジオ・ペレス | 64 |
3位 | シャルル・ルクレール | 59 |
4位 | カルロス・サインツ | 55 |
5位 | ランド・ノリス | 37 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 32 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 24 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 24 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 10 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 141 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 120 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 69 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 34 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 33 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 4 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |
第8戦 | モナコGP | 5/26 |
第9戦 | カナダGP | 6/9 |