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2020年シーズンは一度リセットも、ホンダF1「チャンピオンシップ争いに入りたい」と万全の態勢

2020年3月16日

 2015年にF1に復帰して以来、ホンダのF1活動は6年目にして、最も“戦う”準備ができていた。


 1年目の2015年は、プレシーズンテストでまともに走ることすらできなかった。2年目の2016年はトラブルからは脱却したものの、戦闘力という点ではまだ力不足だった。


 だれもが飛躍を期待した3年目の2017年。しかし、コンセプトを一新したパワーユニット(PU)とともに、ホンダは新たな問題に直面することになった。マクラーレンとの関係は悪化し、このシーズン限りでホンダはマクラーレンとのパートナーシップを解消した。


 4年目の2018年は、ホンダにとってリセットのシーズンとなった。パートナーはホンダのF1活動で初めてとなるイタリアチームのトロロッソ。ホンダF1の組織も一変。それまでの総責任者体制も廃止。HRD Sakuraの開発と、サーキットの現場での仕事を分け、HRD Sakuraのセンター長としてPUの開発責任者に任命されたのが浅木泰昭。イギリス・ミルトン・キーンズのHRD MKで現場監督に任命されたのが田辺豊治だった。そして、対外的な交渉担当やホンダF1の広報・プロモーション活動は引き続き、山本雅史(マネージングディレクター/当時はモータースポーツ部長)が執ることとなった。


 トロロッソでのパフォーマンスを評価されたホンダは、5年目の2019年にトロロッソに加え、レッドブルにもパワーユニットを供給。第9戦オーストリアGPでは13年ぶりとなる優勝を飾るなど、躍進した。しかし、昨年のレッドブルとの関係は1年目ということもあり、さまざまな面でまだ移行期間でもあった。

2019年F1第9戦オーストリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2019年F1第9戦オーストリアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)


 こうして迎えたホンダにとって6年目のF1活動は、レッドブルとしても、トロロッソから今年チーム名を改称したアルファタウリにしても、いよいよ本格的に戦える態勢が整ったシーズンとなった。


 開幕前、田辺豊治F1テクニカルディレクターは「PUマニュファクチャラーとして、満足することは永遠にありません。まだまだやることはあります」と前置きしながらも、「ただ、現時点でできることはやって、初戦に臨むという形でメルボルンにやって来ました」と、手応えを感じてメルボルンに乗り込んでいた。


 例えば、昨年はシーズンを通してレッドブルが5基、トロロッソが7基のICE(エンジン)を使用した信頼性は、「昨年もレギュレーション内の3基で乗り切るつもりでしたが、信頼性の部分があったり、開発が進んだこともあって、ああいう結果になりました。今年も現状の計画としては3基で1年間戦う予定で、2回のアップデートを考えています」(田辺)という。


 気になるパフォーマンスについては、田辺TDは「テストではどういうプログラムで走らせていたのかわからないので、オーストラリアGPの予選を見るしかありません」と慎重な構えを見せていた。

2020年F1第2回バルセロナテスト2日目 アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)


 今年のパワーユニット『RA620H』の開発を指揮した浅木は「2019年は本来開幕戦に投入したかった仕様が間に合わず、第4戦アゼルバイジャンGPにスペック2として出すことになったが、今年はひと月ずつぐらい早く、開幕戦から本来のスペック1を投入できる」と語っていた。2020年の目標に関しても「平地でもメルセデスと同等か、できればそれ以上。1年を通して、対等に戦える。それが目標。そうなれば、自ずと結果についてくる」と戦う姿勢をのぞかせていた。


 そして、山本MDは2020年へ向けた期待を次のように語っていた。


「レッドブルと2年目、アルファタウリとは3年目ということで、両チームともコミュニケーションがより密になり、いい状態で進化している。レッドブルとは、彼らが語っているようにチャンピオンシップ争いのなかにしっかり入り込みたい。昨年はまだ正直入り込んでいたわけではない。今年はしっかりと入り込めるように我々としてはパワーユニット面で全力でサポートしたい」


「アルファタウリはフランツ(・トスト代表)が言ってるようにチャンピオンシップで5位を狙うこと。その目標を確実に手にするために、ホンダも同じ目標に向かって走り続けていきたい」


 しかし、開幕戦へ向けて高まるホンダの思いは、オーストラリアGPが中止、続くバーレーンGPとベトナムGPも延期となり、一度リセットされることとなった。6年目のホンダ・ミュージックをF1が開催されるサーキットで、一日も早く聞きたい。



(Masahiro Owari)




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