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気になるチーム代表の人柄は? 厳しさの裏にある配慮、お気に入りのブランドも公開/小松礼雄コラム番外編(2)

2020年1月13日

 2019年、ハースF1チームで4年目のシーズンを終えた小松礼雄エンジニア。シーズン中は厳しいレースが続きましたが、チームの苦労や問題点、レース戦略やドライバー事情など、小松エンジニアには様々なテーマでコラムを書いていただきました。


 今回は質問コーナーの後編となります。レースに関係あることもないこともひっくるめた、いろいろな視点からの質問に対する小松エンジニアの考え方を、前半に引き続きぜひご覧ください。


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■シャイさんからの質問
Q:ギュンター・シュタイナー代表の意外な一面のエピソードがあれば教えて欲しいです。


小松礼雄エンジニア(以下、小松エンジニア):みなさんがギュンターをどう見ているのかわからないのですが、『強面』というイメージを持たれていますかね? 物事を言う時にはしっかりと言いますが、とても人思いで、忠実な優しい人ですよ。同意するかしないかは別にしても、人の言うことはよく聞いてくれますしね。


 ガレージのなかでも、誰とでも気軽に話します。ジョークのセンスは人によっては「ヤバいんじゃないの」と思うかもしれませんが、僕はルノー時代に鍛えられているので(あのチームにはトールマン/ベネトン時代を経て本当に数限りないエピソードがあります(笑))、丁度良い感じです(笑)。やっぱりプレッシャーの中で仕事をしているので、笑いがないとやっていられません。

2019年F1第18戦メキシコGP ギュンター・シュタイナー代表&小松礼雄チーフレースエンジニア
ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表(左)と小松礼雄チーフレースエンジニア(右)


■三重県 さくはむさんからの質問
Q:お気に入りのグランプリはどこですか?


小松エンジニア:鈴鹿はやっぱり素晴らしいサーキットですし、地元の子供達や日本のファンの方々なども素晴らしいのでいつも楽しみです。


 他にサーキットとしてはスパ・フランコルシャン(ベルギー)、レッドブルリンク(オーストリア)とインテルラゴス(ブラジル)が好きです。この3つはどれも勾配があり、コーナーの種類も様々で雰囲気があって良いです。


 サーキットのみでなく、街も含めてグランプリ週末トータルで僕が楽しみにしているところといえば、メルボルン(オーストラリア)、シンガポール、オースティン(アメリカ)です。メルボルンは開幕戦なのでいつも忙しく(特にハースに来てから)、ここ数年は朝に海辺を走るくらいで街にはまったく行けていないのですが、良いところだと思います。オースティンは食べ物も美味しいし、ライブのあるバーがたくさんあったり、コロラド川支流の自然があったりととても楽しめる街です。


Q:いま一番欲しいものはなんですか?


小松エンジニア:家族との時間! やっぱりこれだけレースやテストで家にいないことが多いので、家族と過ごせる時間が一番貴重です。今はフェイスタイムがあるから出張中もほぼ毎日、たとえ数分でも顔を見られて助かっていますが、これが無かったらさらに大変ですね。


■兵庫県 チキさんからの質問
Q:パドック内の写真で本格的な自転車に乗って通勤されているのをお見掛けしたことがありますが、自転車はいくつぐらいお持ちですか。


小松エンジニア:ロードバイクはひとつしか持っていません。イギリスで乗る時間はほとんどないので、ヨーロッパ戦の時は常に持って行って、ホテルとサーキットの通勤に使ったりしています。フランスGPのあるポール・リカールは海辺のホテルからずっと登って行くので疲れますが景色が良いですね。


 でもやっぱり一番はモナコです。金曜の仕事の後など1000m以上登っていけるので、ゆっくりと景色を見ながら行きます。いつだったか、出るのが遅くて頂上に着くのが真っ暗になったことがあったのですが、そんな時間でも何人ものサイクリストと出会いました。みんなF1関係者でした(笑)。


 イギリスでは家族で出かける用にマウンテンバイクを持っています。子供たちはまだ小さいのですが、自転車が好きなので、川沿いの平らな道を一緒にゆっくり走ったりしてます。


Q:お気に入りのファッションブランドはありますか?


小松エンジニア:特にブランドにはこだわりがないのですが、20年以上前からポール・スミスは好きです。裏地のパターンとか、ボタンを縫ってある糸の色使いとか、ちょっとしたところがおしゃれだと思います。ミニのモチーフとかも好きだし、ずっと前に買ったラム皮のジャケットは手触りが最高で、今でも一番気に入っているジャケットのひとつです。


 僕はラフバラ大学というイギリス中部にある学校に通っていたのですが、彼はその近くのノッティンガム出身というのもオマケで親近感を感じました。

2019年F1第8戦フランスGP ハースの小松礼雄チーフエンジニア
2019年F1第8戦フランスGP ハースの小松礼雄チーフエンジニア


■愛知県 なかしさんからの質問
Q:私は、職場で数人ですがグループのリーダーをしています。小松エンジニアもチーフレースエンジニアとして、ふたりのドライバーを叱咤激励しながらチームがより良い成績をおさめられるように日々奮闘されているかと思いますが、時にはチームを鼓舞するために厳しいことも言わないといけない時があると思います。そのような時に気を付けていることや意識していることがありましたら教えてください。


小松エンジニア:一概には言えませんが、人それぞれ受け取り方が違うということは常に頭に置いています。厳しく言ったら奮起してくれる人もいますし、逆にうなだれてしまう人もいるので、一緒に仕事をしている人たちの人となりを理解するのは重要だと思っています。


 また時間の無い時、特に走行中などは短く簡潔に言いたいことを伝えなければいけないので、どうしても言い方が“直接的”で言葉が足りなくなってしまう場合があります。その様な場合、走行終了後に時間ができた時などに「どうしてあのようなことを言ったのか」を説明して、お互いの理解を深めようと心がけています。


 2019年は結果が出ないレースが多かったので、特にレース直後のミーティングなどはどうしても重苦しい雰囲気になります。結果が出ないということは『残された課題が大いにある』ということなので、そこは直視しなければいけませんが、僕はまずは結果が出なかったレースの中でも良かったことをひとつでもふたつでも取り上げて、労をねぎらう様にしています。みんなレース結果に打ちのめされている時に問題点だけ話していては、(雰囲気が)暗くなってしまいますから。


 僕個人は、どうも基本的に厳しい人だと思われているようです。なるべく厳しくならないような言い方を心がけていますが、まだまだ足りない部分も多々あるようです。話し終えた後で、ちょっと『きつかったかな』とか、『この人、納得してないな』『気分悪そうだな』と思ったら、機を見て少し時間をおいてからもう一度話して、尾を引かない様に心がけています。

2019年F1第19戦アメリカGP ロマン・グロージャン、小松礼雄チーフエンジニア
2019年F1第19戦アメリカGP ロマン・グロージャン、小松礼雄チーフエンジニア



(autosport web)




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