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【ホンダF1甘口コラム オーストラリアGP編】苦節5年目、ついに性能面でも胸を張れる結果を叩き出したホンダPU

2019年3月25日

 ホンダがパワーユニットを供給しているレッドブル、トロロッソの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レースごとに、週末のレッドブル、トロロッソのコース内外の活躍を批評します。2019年F1開幕戦オーストラリアGPを甘口の視点でジャッジ。

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 F1開幕戦オーストラリアGPでのマックス・フェルスタッペンの3位は、ホンダにとって2008年イギリスGP以来の表彰台だった。

 F1を戦ううえでパワーユニット(PU/エンジン)・マニュファラクチャーにとって大切なことは、パワーユニットの性能を向上させることは当然だ。しかし、それだけではこの世界で勝ち組にはなれない。パワーユニットはいくら馬力があっても、それ単体では走ることはできない。車体に乗せてはじめて走ることができる。どのチームと組むかということもまた、非常に重要となる。

 ホンダにとって11年ぶりの表彰台獲得の最大の要因が、レッドブルへパワーユニットを供給するという決定にあったことは言うまでもない。しかし、それだけが理由ではないことも確かだ。

 例えば、オーストラリアGPの決勝レースではピエール・ガスリーが全体のトップとなる最高速、時速321.9kmをマーク。それ以外にもセクター1地点での最高速はマックス・フェルスタッペンが、セクター2とフィニッシュライン地点での最高速はガスリーがマーク。つまり、ホンダは開幕戦のレースで全区間で誰よりも速く駆け抜けていたこととなる。

 ただし、最高速はDRS(リヤの可変ウイング)が作動していたかどうかと前車のスリップストリームについていたかどうかで大きく変わるため、燃料が軽くなったレース後半にダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)とテール・トゥ・ノーズの戦いを演じていたガスリーと、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の背後にいたフェルスタッペンの車速が上がりやすい状況にあったことも忘れてはならない。

 だが、ホンダPUの性能がこの結果に大きく貢献していたことも事実である。

 というのも、開幕戦での表彰台はレッドブルにとっても2013年以来のことだった。2014年は当時にレッドブルにいたダニエル・リカルドが2位でフィニッシュしたもののレギュレーション違反(最大燃料流量違反)で失格。2015年はリカルドが6位に入賞し、2016年はリカルドが4位。2017年はフェルスタッペンが5位に入り、昨年はダブル入賞したもののリカルドの4位が最高だった。

 じつは、高速コーナーがほとんどないメルボルンのアルバートパーク・サーキットは、意外とパワーセンシビリティ(エンジン出力がタップタイムに与える影響)ddの高いコースで、ルノーPUを使用してきたレッドブルにとっては、苦手としていたグランプリだった。そのレッドブルがパワーユニットをホンダに変えて初めて臨んだ今年の開幕戦でフェルスタッペンが3位。それはレッドブルにとってPU時代に入ってから初の表彰台となった。

 ホンダが5年目に入った今年、その性能を向上させてきたことは、レッドブルだけでなく、トロロッソも開幕戦からポイントを獲得したことでもわかる。ホンダは2015年にF1に復帰して以来、開幕戦では入賞したことがなかった。これまでの4年間は信頼性を優先させるため、シーズン序盤はどうしても性能に目をつぶってきたところがあったが、今年は開幕からしっかりと性能を引き出して戦うことができている証左でもある。

 開幕戦でのホンダの表彰台は、タイトル争いを繰り広げることとなるメルセデスやフェラーリだけでなく、トロロッソがいる第2集団にとっても無視できない結果となったようだ。

(Masahiro Owari)




レース

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ドライバーズランキング

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1位マックス・フェルスタッペン77
2位セルジオ・ペレス64
3位シャルル・ルクレール59
4位カルロス・サインツ55
5位ランド・ノリス37
6位オスカー・ピアストリ32
7位ジョージ・ラッセル24
8位フェルナンド・アロンソ24
9位ルイス・ハミルトン10
10位ランス・ストロール9

チームランキング

※日本GP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング141
2位スクーデリア・フェラーリ120
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム69
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム34
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム33
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム4
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位ステークF1チーム・キック・ザウバー0
10位BWTアルピーヌF1チーム0

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