最新記事
- F1日本GPで世界初披露。レゴブロックで制作さ...
- 2024年F1日本GP、国歌独唱は航空中央音楽隊の...
- 【F1第3戦無線レビュー】前戦の欠場、手術か...
- ウイリアムズF1、『Williams Racing Fan Zone...
- 鈴鹿サーキット、F1日本GP終了後に応援のぼり...
- レッドブルF1オリジナルキーホルダーをゲット...
- レッドブル専用VIPラウンジの名称は『Red Bul...
- F1日本GP公式PRイベント「F1 Tokyo Festival...
- 毎戦ピット作業トラブルに見舞われるキック・...
- F1日本GPに向けて開発を急ぐフェラーリ。代表...
- 時間との戦いの中でシャシーを修理するウイリ...
- ホンダ、2026年F1参戦に向けた新たなパワーユ...
【小松礼雄のF1本音コラム】触れずにいられない、オープニングラップのクラッシュの真相
2018年5月23日
現役日本人F1エンジニアとして、ハースF1でチーフを務める小松礼雄エンジニア。F1速報サイトで好評連載中のコラム、今回はF1第5戦スペインGPをふり返り。現在のF1で起きている真相と、現場エンジニアの本音を読者のみなさまにお届けします。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヨーロッパ・ラウンド初戦のスペインGPは、チームにとって手応えを感じられた一戦になりました。ミディアム、ソフト、スーパーソフトの3スペックが持ち込まれたバルセロナですが、今回はトレッドが0.4mm削られていて、予想どおりタイヤの温度が下がっていたものの、FP1からうまく使うことができたと思います。
順調に初日のフリー走行を終え、チームが次に判断しなければならなかったのは、予選Q2でどのスペックを履くのか? という決断です。今回は、仮にスーパーソフトを履いて中団勢トップの予選7番手を獲っても、タイヤ性能からレースでは厳しい展開になることは分かっていたので、なるべくならスーパーソフトをさけたいという状況でした。
しかし、トップ3チーム以外でそれを実行するのは難しいというか、かなり勇気がいることなんです。なぜかといえば、トップ3チームの速さを持っていればQ2でソフトを履いてトップ10以内のタイムを出してQ3に進めることはほぼ確実だからです。
しかし、トップ3チーム以外がQ2でソフトを履くとQ3に行けないどころか、下手したら15位に沈んでしまう恐れもあるのです。それをふまえたうえでも、金曜日の走行結果をから、仮に予選Q2で敗退したとしても決勝を見据えてソフトでいくという結論にいたりました。
結果的に2台ともQ2を通過できましたが、スーパーソフトとソフトのラップタイムの差がほとんどなかったことがプラスに働きました。それから、他チームも考えていることは一緒なので、フェルナンド(・アロンソ)以外のドライバーがQ2でソフトを履いたことも、もちろん大きかったです。
Q3でケビン(・マグヌッセン)はミスなくアタックを決めて予選7番手、ロマン(・グロージャン)はミスを犯して0.15秒くらいタイムをロスしてしまい、予選10番手に終わりました。そこがちょっともったいなかったですけど、Q2でソフトを選択するという決断はチームにとって初めての経験でしたし、それを実行したうえで2台揃ってQ3へ進めたのは、僕らにとっても大きな一歩になりました。
レース前に僕らがターゲットとして考えていたのは、誰ともレースをせずにグリッドのポジションを守り切ってケビンが7位でフィニッシュするということでした。
「誰ともレースをせずに」というのは、誤解のある書き方かもしれませんが、要はトップ3チームの6台にかなわないことははっきりしていましたし、また反対に後続のマシンより僕らの方が速いことも分かっていたので、淡々とひとりで走ってその差を引き離してゴールというのが、僕らの筋書きだったんです。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヨーロッパ・ラウンド初戦のスペインGPは、チームにとって手応えを感じられた一戦になりました。ミディアム、ソフト、スーパーソフトの3スペックが持ち込まれたバルセロナですが、今回はトレッドが0.4mm削られていて、予想どおりタイヤの温度が下がっていたものの、FP1からうまく使うことができたと思います。
順調に初日のフリー走行を終え、チームが次に判断しなければならなかったのは、予選Q2でどのスペックを履くのか? という決断です。今回は、仮にスーパーソフトを履いて中団勢トップの予選7番手を獲っても、タイヤ性能からレースでは厳しい展開になることは分かっていたので、なるべくならスーパーソフトをさけたいという状況でした。
しかし、トップ3チーム以外でそれを実行するのは難しいというか、かなり勇気がいることなんです。なぜかといえば、トップ3チームの速さを持っていればQ2でソフトを履いてトップ10以内のタイムを出してQ3に進めることはほぼ確実だからです。
しかし、トップ3チーム以外がQ2でソフトを履くとQ3に行けないどころか、下手したら15位に沈んでしまう恐れもあるのです。それをふまえたうえでも、金曜日の走行結果をから、仮に予選Q2で敗退したとしても決勝を見据えてソフトでいくという結論にいたりました。
結果的に2台ともQ2を通過できましたが、スーパーソフトとソフトのラップタイムの差がほとんどなかったことがプラスに働きました。それから、他チームも考えていることは一緒なので、フェルナンド(・アロンソ)以外のドライバーがQ2でソフトを履いたことも、もちろん大きかったです。
Q3でケビン(・マグヌッセン)はミスなくアタックを決めて予選7番手、ロマン(・グロージャン)はミスを犯して0.15秒くらいタイムをロスしてしまい、予選10番手に終わりました。そこがちょっともったいなかったですけど、Q2でソフトを選択するという決断はチームにとって初めての経験でしたし、それを実行したうえで2台揃ってQ3へ進めたのは、僕らにとっても大きな一歩になりました。
レース前に僕らがターゲットとして考えていたのは、誰ともレースをせずにグリッドのポジションを守り切ってケビンが7位でフィニッシュするということでした。
「誰ともレースをせずに」というのは、誤解のある書き方かもしれませんが、要はトップ3チームの6台にかなわないことははっきりしていましたし、また反対に後続のマシンより僕らの方が速いことも分かっていたので、淡々とひとりで走ってその差を引き離してゴールというのが、僕らの筋書きだったんです。
…記事の続きは会員登録後閲覧できます。
※こちらの記事は一般&プレミアム会員専用のコンテンツとなります。
一般+プレミアム会員一括登録
※会員登録後、本文記事が表示されない場合、ページの更新をお試しください。
一般+プレミアム会員一括登録
※会員登録後、本文記事が表示されない場合、ページの更新をお試しください。
関連ニュース
3/22(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
3/23(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
3/24(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
※オーストラリアGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 51 |
2位 | シャルル・ルクレール | 47 |
3位 | セルジオ・ペレス | 46 |
4位 | カルロス・サインツ | 40 |
5位 | オスカー・ピアストリ | 28 |
6位 | ランド・ノリス | 27 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 18 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 16 |
9位 | ランス・ストロール | 9 |
10位 | ルイス・ハミルトン | 8 |
※オーストラリアGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 97 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 93 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 55 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 26 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 25 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 6 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 4 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
2024年F1カレンダー
第3戦 | オーストラリアGP | 3/24 |
第4戦 | 日本GP | 4/7 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |