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【F速プレミアム】グランプリのうわさ話:億万長者の仁義なきバトルに巻き込まれた幸運な農夫

3月14日

 事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。

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大金を手にひとり勝ちした農夫
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 あるイギリス人農夫は、自分の幸運を信じられなかっただろう。シルバーストン・サーキットの向かい側、レーシングポイントの小さなファクトリーに隣接する彼の土地が、ローレンス・ストロールとドミトリー・マゼピンによる入札合戦の対象となったのだ。

 ロシアの富豪で、F2ドライバーのニキータ・マゼピンの父親であるマゼピンは、フォース・インディア買収の際にストロールに入札で負けたことに今も怒りを感じており、法廷で争っているところだ。だがストロールが新ファクトリーを建設するために、市場価格の2倍の500万ポンド(約7億2800万円)で土地の買い上げを申し出ていることを耳にした彼は、これを復讐のチャンスだと見た。

 マゼピンはその土地を必要としていないものの、1000万ポンド(約14億5600万円)で応札し、結果としてふたりの億万長者の入札合戦が勃発した。勝者はただひとり、27ヘクタールの土地を所有していた農夫だ。なぜならストロールは問題の土地に対し、実際の価値の14倍にあたる3500万ポンド(約50億9500万円)を支払うことになったからだ。


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